DMPをマーケティングに活用する

2013/12/25

最近、DMPという言葉を聞くようになりましたが、DMPとは一体なんのことでしょうか?

DMPとはData Management Platformの略で、直訳するとデータを管理するプラットフォームという意味になります。一般的には、ウェブ広告会社が事業会社が保有する膨大なユーザーの属性や行動情報を保管したデータを意味します。

では、具体的にどんなものなのか、どうビジネスに利用できるのかを紹介します。

data management platform

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DMP(Data Management Platform)とは?

マーケティングで重要なことは「顧客をよく知る」ことです。

自社のターゲットにない顧客にいくらアプローチしても効果はあげられません。顧客分析こそがビジネスの成功を左右する大きなキーワードです。

顧客分析のプロセスでは、まず「自社の顧客として最もふさわしいのは誰か?」ということを定義づけ、それに基づいて年齢、性別、居住地域、家族構成、買い物の傾向といったあらゆる方向から顧客を絞り込みます。その結果、より効果が期待できる顧客、潜在要素がある顧客の獲得につながるのです。

そういった顧客分析をより簡単に効果的に行うことを可能にしたのが、DMPを利用したマーケティングです。

まず、自社内外のDMPに保存されている顧客情報や販売実績などを分析することを通じて、ユーザーの状態を把握し、ターゲットにすべき顧客属性などを推定します。そして、ターゲットとする属性に適合するユーザ−セグメントだけに、適切な広告メッセージを送ったり、最適なタイミングで広告を配信することができるようになります。

このとき、自社内のユーザーにアプローチするだけでなく、同じ条件で、ウェブ広告会社など外部のDMPが保管するユーザーセグメントにもアプローチすることができます。たとえば、ある顧客が過去に高価なデジタルカメラを購入した履歴があれば、その履歴プラス世帯収入や家族構成といったサードパーティーの情報から、近々大画面テレビを購入する可能性があるといった顧客の絞込みを行うことができます。

そして、外部のウェブ広告会社経由で、世帯収入や家族構成といった条件にあうユーザーにだけに、ウェブ広告などを打つことができるのです。従来のマーケティングは、顧客分析、消費者のニーズを明確にするための消費者の意識調査、顧客からフィードバックから分析していました。

今後はインターネットを通じて入手できる消費者の実際の行動をベースに、意識調査などを組み合わせることで、より精度の高いマーケティングを実現可能とします。

DMPを使ったマーケティング支援サービス

実際にDMPをマーケティングに活用した日本での実例が、マイナビニュースで紹介されていますので、それを見てみましょう。

大日本印刷(DNP)は、Webサイトの閲覧履歴などを統合管理するDMPを活用したマーケティング支援サービスを始めました。このDMPには、大日本印刷の資本・業務提携先である総合情報サイト「All About」のほか、大日本印刷グループが展開しているネットショッピング&サンプリングサービス「エルネ」と、ネットチラシサービス「オリコミーオ!」の閲覧情報が蓄積されているといいます。

同ニュースの伝えるところによると、これにより、たとえばAll Aboutの「育児カテゴリ」やエルネの「主婦向けサンプリングサイト」、オリコミーオ!の「特定エリアのネットチラシ」を閲覧した履歴をもつユーザーを「幼い子供のいる家庭の主婦で、そのエリアのお得情報を求めている確立が高いグループ」として抽出することができるそうです。

DMP導入の課題

大日本印刷のマーケティング支援システムのように、すでにできあがったシステムを利用する以外は、自社で同様なシステムを構築する必要があります。

DMPで一元管理するデータは、多種多様な方面からのデータを複合させることで、より精度の高いマーケティングを可能にします。自社データとサードパーティーからのデータをどのように整合性をつけて統合し、それらを自動的に更新し、活かしていくシステムを構築するか、データ間のギャップをどうやって効率的に埋めて、顧客属性やターゲティングの精度をのばしていくかがシステム導入の課題として考えられるでしょう。

まとめ

DMPでは、サイトの検索履歴や、サイトを訪れた人たちを分析し、効果的なアプローチをすることで、見込み客、潜在性のある顧客を取り入れていくことを可能にします。

企業が持つ膨大なデータをビジネスにより生かすことができるかどうかが、今後企業にとって成功するためのキーワードにますますなっていくと言えるでしょう。

参考

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