大画面が魅力のファブレットがスマートフォンの主流に?

2014/03/26

通常のスマートフォンより画面が大きい「ファブレット」と呼ばれる大画面モデルが今、注目を集めています。大画面の迫力と美しさ、使い勝手の良さなど、従来にない魅力を持っています。

「ファブレット(Phablet)」とは、「Phone」と「Tablet」とを合わせた造語で、明確な定義はありませんが、画面サイズが約5.5インチ以上7インチ未満のスマートフォンとされています。大きさ順に並べると、下記のようになります。

タブレット>ミニタブレット>ファブレット>(通常の)スマートフォン

ファブレットは認知度が高まるにつれ、売れ行きも拡大傾向にあります。今後、ファブレットがスマートフォン市場の主流になるのでしょうか?

phablet where features a big screen in the mainstream of the smartphone ?

photo credit: JD Hancock via photopin cc

ファブレットがモバイル端末市場を牽引していく―アナリストの予測

アナリストの分析によると、今後、ファブレットがモバイル端末市場を牽引するといわれています。2011年、7インチの画面を持つKindle Fireの登場は世間を驚かせました。それに追随して、Nexus7をはじめ多くのミニタブレットが発売されました。画面が小さくなることにより、重量が軽くなり、携帯性も良くなります。そして、価格面でも安価になるといった利点があります。

低価格で必要十分な機能を備えるミニタブレットが、今後タブレットで大きなシェアを占めることが予想されますが、それにはまだ時間がかかると思われます。

テックアナリシスリサーチのアナリスト、ボブ・オドネル氏は、2014年にはファブレットが7インチのミニタブレットの売上を追い越すとの予想を発表しました。

テックアナリシスリサーチによれば、2014年、ファブレットの世界的な出荷台数は2.4億台に達するとの見込みで、それに対し、ノートブックは、1.73億台、画面サイズが7から8インチのミニタブレットは1.58億台と予想しています。

変化するモバイル市場、国民性もファブレット人気に影響

ファブレットについては、国民性に人気が左右されます。アメリカでは大きなサイズのスマートフォンは好まれません。

一方、ファブレット人気の高まっているケースとして、韓国があげられます。そして、中国、台湾、インドネシアといったアジア地域に人気が広がり、更にブラジル、東欧でも需要が増えています。欧州では、イギリス、ドイツなどで売れていきそうです。

大画面化への要望 、購入の決め手は画面サイズ

昨年12月、MMD研究所は、2013年中にAndroid端末を購入した人を対象に行った「2013年度スマートフォン購入者の満足度調査」(Android編)の調査結果を発表しました。これによると、端末購入時に重視したことは何か、という質問に対しては、「画面サイズが大きいこと」との回答が42.9%と最多でした。

所有している端末の満足度についても「画面サイズが大きいこと」が、「満足」「やや満足」あわせて79.8%と最も高い結果となりました。

「画面サイズが大きいこと」は、以前所有していた端末との比較でも50.3%ととくに満足度が高く、買い替えに際に画面サイズに重点が置かれていることが伺われます。次の買い替えに求める機能については、「とにかく充電の持ちが長いバッテリー(64.5%)」「防水・堅牢さを備えたパワフル端末(34.5%)」に続いて、「より大画面で見やすいスマートフォン(31.0%)」が3位に入りました。

大きな画面の方が情報量や操作性という面で便利なことから、スマートフォンとは別にタブレットを持ち歩くという人も少なくありません。ファブレットはこのような常時2台持ちというユーザーのニーズに応える製品といえます。

まとめ

最近では、Appleも、大画面iPhoneや12.9インチの大画面iPadを発売するのではという噂がささやかれています。大きな画面に慣れると、小さな画面に戻るのは不満がたまります。今後、ファブレットがスマートフォンの主流になることは間違いないと言えるでしょう。

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