iPadで「できる」管理職を目指そう!タブレットをマネジメントに活かすヒント集
「どのスタッフにどのタスクを任せるか」を見極めるのが管理職であるあなたの仕事のひとつです。ところがプロジェクトやタスクの多様化、スピード化が進む現代では、旧態依然とした管理方法だけでは、タイムリーに、かつ効率的に采配を振ることが難しくなってきました。
そこで、常に情報を持ち歩け、素早くアクセスできるiPadなどのタブレット端末を上手く活用することで、「できる」管理職を目指すことが可能となります。そればかりか、管理職の本来の役割である、会社の発展に関わる経営業務に割く時間を十分に作り出すことも可能となり「できる」管理職から「会社の基幹を担う」管理職への一歩にもなるでしょう。
今回は、そのためのタブレット活用のヒントをご紹介します。
管理職がタブレットを使うと何が変わる?
タブレットの最大の特長は「携帯性」です。いつでもどこでも素早く取り出して必要な情報に直ぐにアクセスできる、というのがPCとは大きく異なる点の一つです。そのうえ、タブレットを使用すれば、スマートフォンでは難しかった文書編集も可能ですから、外出中でもある程度の事務作業を済ますことができ、デスクに戻ったときにはほかのタスクを始められます。また、スマートフォンでは見にくい画像や動画を部下に一斉配信し、情報共有が容易にできるのも魅力の一つです。
このようなことから、管理職であるあなた(と部下たち)がタブレットを使用すると、次のようなメリットが考えられます。
- ・判断、意思決定のスピードアップ
- ・動画などにより、より伝わりやすい部下の育成への活用
これらの結果として、時間のかかる作業を効率化し、会社経営に関わる重要な業務に割く時間を増やすことができるというわけです。
では、実際にタブレットをどう使えば、効果が得られるのでしょうか?部下の管理における活用法などを中心に、見ていきましょう。
タブレットでできる「部下の管理」
起業家支援を行っているAlyssa Gregory氏が、「The ABCs Of Managing A Team」という記事の中で、26の部下の管理方法を語っています。その中で、タブレットの積極活用によって効果が上げられる項目(役割)にフォーカスしご紹介します。
効果的なコミュニケーション(Communicate Effectively)
あなたの部下が、常に同じ過ちを何度も繰り返すようであれば、あなた自身のコミュニケーション・プロセスを見直す事も必要です。
- ・「明快な指示を出しているか?」
- ・「完全な情報を部下と共有しているか?」
タブレットを活用することで、そのようなコミュニケーションプロセスは改善されるでしょう。あなたからの具体的な指示や業務の方向性を、どこにいる部下にも一斉に伝達できますし、部下からの報告も逐一タブレットに入ってきます。
部下のパフォーマンスを評価する(Evaluate Performance)
あなたは上司として、部下の仕事の状況を常にチェックし、正しく評価できているでしょうか?
例えば人数の多い、長期間にわたるプロジェクトでは、時に、部下がいま何をすべきかを迷う場面も発生します。
そのようなときに管理職にある、あなたは、部下の現在の仕事の状況や進捗を正しく評価し、次に何をすべきかの示唆を与える必要があります。この一連の作業を、常に持ち歩くタブレットにより必要な助言をタイムリーに与えることができ、部下の正しい評価とフィードバックを与えることが可能になります。
ゴールを明確にし共有する(Identify and Share Goals)
ともすれば、上司と部下が異なるゴールを見ていた、といったことがビジネスの現場では起こりがちです。その大きな原因の1つは、「部下は自分の指示を正しく理解しているはずだ」という上司の「思い込み」にあります。
このような「思い込み」は「指示のあいまいさ」につながり、指示を受け取る部下によっては、まったく異なったビジョンをプロジェクトのゴールに見る可能性があります。それを避けるためには、あなたは明確なゴールを設定し、具体的なイメージを部下に提示する必要があります。タブレットの機能を効果的に使うことで、上司と部下の間でのビジョンの共有は確実に行えるでしょう。
例えば、プロジェクトの目的を語る動画を撮り、それを部下に一斉に配信し、共有するのもいいでしょう。あるいは、日々のタスクのチェック時に、繰り返しゴールを具体的に提示し、方向性やビジョンを微調整するような返信をするという方法もあります。
チームで共有する情報を常に最新のものにする(Keep the Team Updated)
プロジェクトが、最初に策定した計画通りに進むことはかなり難しいものです。予期せぬトラブルは常に起こりえます。
そのようなとき、上司であるあなたがなすべきことは、プロジェクトに関する最新状況を部下たちに共有することです。全員が同じ情報を共有することで、チームが1つになり、トラブルを解決しやすくなります。
情報の即時共有には、タブレットの同期機能などが活躍します。まず、あなたへ送られてくる最新の情報を、その情報を元にプロジェクト遂行への影響状況をサーバーにアップデートします。あとは、部下がそれぞれ所持しているタブレットを同期し、自動的に最新情報がダウンロードされる、という仕組みです。
仕事のチェックは欠かさない(Monitor Work)
チーム全体の仕事が順調に進んでいるときでも、上司であるあなたは、部下1人ひとりの仕事の進捗状況を常に把握しておく必要があります。順調だからこそ、油断という敵が部下たちの心に宿りかねません。上司としては、そのような油断をさりげなく監視し、大きな障害となる前に調整する役目も担わなくてはならないでしょう。
1人ひとりと向き合ってチェックするには、膨大な時間がかかります。しかし、タブレットを活用し、業務報告などへのコメント返信という形で、適時、的確なアドバイスを個別に送ることで全体の状況を把握することが容易となります。
タブレットをマネジメントツールにするための5つのコツ
これまで紹介してきたように、タブレットは効率的なタスク管理の実現に一役買ってくれます。このとき、次のようなコツを押さえれば、さらにマネジメントの効率をアップさせることができるでしょう。
1. 工程管理アプリでプロジェクトの進捗状況を把握
プロジェクトの基本である工程管理は、メンバー1人ひとりの作業状況や、工程全体の進捗状況などを正確に把握し、修正を加えていくため、非常に手間のかかる作業です。
ここでタブレットにタイムトラッキングのできるアプリを導入すると、あなたは全体の進み具合を即座に知ることができ、手間を軽減できます。
2. スケジュール管理アプリで部下の状態を把握
あなたのタブレットには、部下全員のスケジュールが常に最新の状態に更新されている必要があります。そのためには、スケジュール管理のできるアプリが役立ちます。
3. 通信ハブを強力にする
あなたは、日常的に部下と情報を共有しなくてはなりません。
テキストメッセージをやりとりしたり、時には音声データや動画を送ったりしながら、随時の情報交換が必要なのです。
そのためには、SkypeやFacebook Messengerなど、いつでも通信可能なハブを用意しておく必要があります。
4. メモをキャプチャーし検索できるシステム作り
部下がノートや手帳にメモしたアイデアや提案、情報などをキャプチャーして、それを1か所に保管できる場所を用意しましょう。
効率的にマネジメントを行うためには、必要なときに必要な情報を簡単に素早く呼び出せるシステムが不可欠です。例えば、Evernoteというアプリにはそういった機能が搭載されています。そのようなシステムを利用するとよいでしょう。
5. クラウドの活用
プロジェクトに関わるメンバー(管理者、部下を含め)のさまざまなデータは、クラウド上で保存し、これを積極的に活用しましょう。
昼夜を問わず、場所を問わず、タブレット上にいま必要な情報を呼び出すことのできるクラウドの活用は、生産性を高めるためには必須だといえるでしょう。
タブレットは創造的な管理職を生み出すツール
管理職業務にタブレットを活用することは、管理者としてのあなたを創造的な業務に専心させる役目を担うことにつながります。
世界中がITでつながった現代において、経営の革新とスピード化は、企業が生き残り発展を遂げるためには、避けては通れない要素となります。
これまでのように、管理職=人材管理、という考え方では、これからは通用しなくなるでしょう。人材管理業務の効率化を徹底して図ることが、今後は大事になっていきます。
ぜひ、あなたの仕事にタブレットを活用し、それを実現してみてください。
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