ハイブリッドPC改め「2in1」ますます注目のPC・タブレット両用タイプ、その使用感は?
ハイブリッドPCとは、ノートPC でありながらタブレットでもあるというもの。
2013年に開催されたコンピューテックス・タイペイにおいて、Intel社が、さまざまな名称で呼ばれていたハイブリッドPCを「2-in-1デバイス」と呼ぶことを提唱していますので、こちらの呼び名のほうが耳慣れている方もいるでしょう。
コンテンツの作成と消費を一台で行える「2-in-1デバイス」
Intel社のカーク・スコーゲン氏は、コンピューテックス・タイペイでの記者会見において、2-in-1デバイスに力を入れている理由を次のように説明しました。
「一般的なモバイルデバイスをみると、コンテンツを作成するのはノートPC 、コンテンツを消費するのはスマートフォンやタブレットという役割分担ができあがっているが、Intelの調査によれば、エンドユーザーは両者が一緒になった2-in-1デバイスを欲しがっている」
2-in-1デバイスは、ビジネスの場面で考えると、文書作成などのハードな使用に耐え、メディア消費もOK。キーボードがあるので、コンテンツ作成が楽であり、しかし、いらないときには外して軽量化し、どこへでも持っていける……。
いいことずくめのように見える2-in-1デバイスですが、うたい文句通りに本当に使い勝手が良いのかどうか、気になります。そこで、 テクノロジー分野のライターであるリック・ブロイダ氏が行った、ユーザーへの聞き取り調査をもとに、実際の使い勝手をみていきます。
2-in-1デバイスの評価
リック・ブロイダ氏は、もともとはノートPC を使用していたユーザーが、2-in-1デバイスを試した時の感想について調べています。ここでは、キーボードを外せるWindowsの2-in-1デバイスに焦点をあてており、コンバーチブルタイプ(基本的にはラップトップであり、ディスプレイがスライドしたり回転したりするタイプ)は含んでいません。
気に入った点
- キーボードタッチパッドとタッチスクリーンが組み合わされている
- プレゼンテーションの際に、プレゼンターのディスプレイが聴衆から見て邪魔にならない
- バッテリー駆動時間が長い
- 軽量
気に入らない点
- ほかのデバイスで起きる問題は2-in-1デバイスでも起きる
- 例えば、スリープ状態からの復帰が大変だったり、キーボードを取りつけるときにマウスが動かなくなったりすることがある。当然のことながらWindowsでおこるさまざまな問題は、2-in-1デバイスにおいても起きる。
- キーボードが狭苦しい
- 用途をひろげるためにあるキーボードだが、逆に2-in-1デバイスの欠点になっている。狭苦しさがやはり気になるとの声が多い。大量の打ち込みが必要な場合にはやはりノートPCかデスクトップに戻るという人も。
- 拡張性、アップグレード、修理といった面で不十分な面がある
- 例えば、SSD(ソリッドステートドライブ:ハードディスクの代替として使えるドライブ装置)をアップグレードしようとしたら、はんだ付けしてあるのでできなかった、といった不満点が寄せられている。(これらは機種依存し、また今後の改善も見込まれるが、初期ユーザーの感想として)
結論は「予想以上に使える」
全体を通しての感想では、「予想以上に使える」といった意見が多く寄せられていました。この満足感は、ハードウェアについての問題点を超えてソフトウェアの満足度、全体としての使い勝手に起因するようです。
また、タブレット同様、軽量でどこへでも気軽に持ち運びできる点は、やはり大きな魅力となっています。
これらの結果から、ノートPCがタブレットのように軽かったら!と常日頃感じている方には、2-in-1デバイスは購入を検討する価値があるのではないでしょうか。