タブレットを守る強いパスワードの作り方3つのコツ

2015/05/13

万一の紛失・盗難時などに情報が見られるリスクを下げるため、業務用タブレットにはパスワードをかけ、定期的に変更することが必要です。使う文字列は英数字や記号などを加えた8文字以上のものが望ましいと言われますが、あまり複雑にしすぎると自分で覚えるのも大変になります。更新のたびに悩んでいる人もいることでしょう。そこでここでは、覚えやすく、他人に類推されにくいパスワードの作り方のコツをご紹介します。

1.単語の文字を置き換える、語呂合わせをする

覚えやすい単語を選び、文字を置き換えたり語呂合わせで数字を入れたりして複雑な文字列を作る方法です。文字の置き換えの代表的な例を、いくつか以下に挙げます。

  • “A”を“@”に
  • “I”(アイ)を“1”(いち)に
  • “O”(オー)を“0”(ゼロ)に
  • “Q”を“9”に
  • “S”を“5”に
  • “Z”を“2”に

たとえば、「仕事用パスワード(shigotoyou password)」という言葉を置き換えや語呂合わせのテクニックを使って書き換えると、「45104p@ssw0rd」になります(あくまで一例です)。数字・アルファベット、記号が混在した複雑な、しかし覚えやすい8文字以上の文字列がこれで作成できます。

2.オリジナルの省略形を作って組み込む

意味のある言葉を自分なりに省略し、複雑な文字列を作る方法です。

意味のある言葉は覚えやすいので、パスワードに使いたいと考える人は少なくありません。しかしその結果、パスワードに「password(パスワード)」「access(アクセス)」「letmein(レット・ミー・イン:中に入れてください)」など意味ある言葉が使用されるケースが多くあります。会社の重要なデータが入っている業務用タブレットでは、このような単純な言葉をそのまま使うことは避けるべきでしょう。

そこで使いたいのが、覚えやすい言葉を省略して組み込む方法です。省略形の作り方の代表的なものとして、たとえば「仕事(shigoto)」を「sgt」、「タブレット」を「tbl」、「password」を「pswd」というように、子音だけを残す方法があります。

3.自分にしかわからない言葉を組み込む

パスワードにペットの名前を使う

自分が飼っているペットの名前、思い出の場所、出身地の名前、好きなタレントなど、自分にしかわからない言葉をパスワードに組み込み、類推されにくい文字列を作る方法です。

言葉ではなく、自分の目標などの短文をパスワードにする方法もあります。たとえば「3ヶ月で3kg痩せる」という目標を持っているなら「3month-3kg」というパスワードを作ります。こうすることで、他人が類推することはまず難しいが、自分はきちんと覚えておくことができるパスワードを作ることができます。

以上3つのテクニックは単独で使うことはもちろん、複数組み合わせて使うこともできます。より複雑なパスワードを作りたいなら、複数組み合わせることをおすすめします。

たとえば、「来月は売上トップを目指す」という目標を立て、この目標を使ってパスワードを作りたいと考えた場合はどうなるでしょうか。まず、「来月は売上トップ」という目標を「uriage no1 raigetsu(売上ナンバー1来月)」とローマ字、英語が混じった文章にします。次に、文字を置き換えたり省略形を使ったりして、作った文字列をタブレットに設定します。これで、万一紛失・盗難の場合でも、パスワードを解除されてタブレットの中の情報を見られるリスクを下げることができます。

最後に、パスワードに設定すべきでない文字列についてご紹介しておきましょう。

不正アクセスなどにより、インターネット上に各種サービスのIDとパスワードが流出してしまうことがあります。アメリカの企業「SplashDate」では毎年、そうして流出したパスワードを多く収集し、統計データを出し、よく使用されるパスワードのランキングを発表しています。

2015年1月に発表されたランキングによると、よくあるパスワードのトップは「123456」ついで「password」。数字の並びについては「12345678」「123456789」などもトップ10にランクインしています。このような単純な数字の並びは、非常にリスクが高いため、業務用タブレットのパスワードに使うべきではありません。もしもこのようなパスワードを設定しているのであれば、今回ご紹介したテクニックを使って新しいパスワードを作り、設定することをおすすめします。

タブレットだけでなく、社内システム、プライベートで使っているSNSやショッピングサイトなど、パスワードを使用する場面はたくさんあります。どこかからパスワードが漏洩したときのリスクを考えると、使い回しは避け、個別に設定しておきたいもの。しかし、使い回しを危険と認識している人は2割ほどしかいないというアンケート調査結果も出ています。今回ご紹介した方法を使って、ぜひ、覚えやすく類推されにくいものを作ってください。

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