Surface3発売開始とWindows10リリースで注目度アップ!Windowsタブレットがシェアを伸ばす2つのポイント
先日販売が開始されたSurface3やまもなくリリースされるWindows10など、多彩な話題で注目を集めつつあるWindowsタブレット。業務用としても人気は高く、IDC Japan株式会社が行った調査によると、業務用に導入されるもののうち、Windowsタブレットは全体の24.9%を占めているとのことです(※)。2013年度に同様の調査を行ったときのシェアが全体の17.3%、というところから見ても急速にシェアが伸びているといっていいのではないでしょうか。Windowsタブレットがなぜこのようにシェアを伸ばしてきているのか、その理由に探るべく、今回はビジネス視点でのWindowsタブレットのポイントに迫ります。
※国内企業におけるスマートモバイルデバイス管理の実態調査結果を発表(IDC Japan株式会社)1:Windows対応のソフトやアプリがそのまま使える
Microsoft Officeをはじめ、ビジネスで使用しているソフトやアプリの多くはWindowsに対応しています。Windowsタブレットでは、これらのソフトやアプリがそのまま、パソコン同様の環境で使えることが最大のポイントです。
Microsoft Officeを例に挙げます。Microsoft OfficeにはAndroidやiOS版もあります。しかし、有償サービスであるOffice365のライセンスがなければ利用できない機能が一部あるなど、パソコンとまったく同じように使えるとは限りません。 しかし、Windowsタブレットであれば、Microsoft Officeは機能制限なしに使えます。
Windows | Android | iOS | |
---|---|---|---|
Office | Microsoft Office | Microsoft Office for Android Tablet |
Microsoft Office for iPad |
機能について | Officeに付随する機能すべてを使うことができる | Word、PowerPointに一部機能制限あり (有料サービスであるOffice365サブスクリプションに入ればフル機能利用可能) |
Word、Excel、PowerPointに一部機能制限あり (有料サービスであるOffice365サブスクリプションに入ればフル機能利用可能) |
デバイスの バリエーション |
国内外のメーカーから価格、大きさ、スペックともにさまざまなバリエーションのタブレットが各社から出ている | アップル社のみがデバイスを提供しているモデルのためiPad、iPad mini、iPad Airと各バージョンのみとなる | マイクロソフト社の方針変更やWindows10リリースに伴い、今後さまざまなバリエーションが出てくると予測されている |
制限されている機能の一例を上げましょう。Wordの場合、Android版ではページの向きの変更、ページ区切りやセクション区切りの挿入ができません。iOS版の場合は、ページの向きの変更、ワードアートの挿入・編集、変更を記録し確認することなどができません。また、iOS版のExcelでは、グラフ要素の追加と編集もできません。
これらの機能を使用し文書作成をしたいのであれば、有料サービスに加入することなく使えるWindowsタブレットを選択することをおすすめします。
また、Windowsタブレットには、Microsoftが提供しているストレージサービスOneDriveが標準インストールされています。OneDriveとOfficeを併用すれば、社内で書類を共有することができるため、外出先で作成した文書をすぐに社内の担当者に確認・修正・編集してもらうことや、社内の担当者が作った文書を外出先で確認・修正・編集することもできます。
2:PCに近い操作感を得られる
Windows対応であれば、ソフトやアプリだけでなく、外付けキーボード、マウス、USBメモリや外付けHDD、BD/DVDドライブなど、今PC用として持っている周辺機器もそのまま使えます。これら周辺機器を使うことでよりPCに近い操作感が得られることも、Windowsタブレットのもうひとつのポイントといえるでしょう。
文書作成やプレゼンを手軽に
たとえば、タブレット本体に加え、外付けキーボード、ワイヤレスマウスを持ち歩けば、出先でも、ノートパソコン同様の操作感で文書作成や編集することができます。出先でプレゼンを行う場合は、HDMI端子がある機種であれば、HDMI接続ケーブルを使用してプロジェクタや外部モニターにつなぎ、ノートパソコン同様に操作をすることできます(mini HDMIやmicro HDMI端子を搭載している機種の場合は変換ケーブルが必要です)。一方、iOS(iPad)にはHDMI端子がないため、HDMIケーブルとLightningコネクタをつなぐための変換アダプタを用意する必要があります。
プリンタとの接続もUSBで
また、文書をタブレットからプリントアウトする場合も、WindowsタブレットならUSB接続でプリンタにつなげばスムーズに出力することが可能です。一方、AndroidやiOSタブレットの場合は、それぞれのOSに対応した、無線LAN接続ができるプリンタを用意する必要があることが多く、対応機種を有していない場合、新たに購入する必要が出てきます。既存の設備を利用できる、ということはビジネスにおいては大きなメリットとなるのではないでしょうか。
複数画面での並行作業で効率的に
先日のiOS9での発表で話題に上がっていたマルチタスクがWindowsタブレットでは現状対応しています。それに付随した、画面分割(スナップ)機能を使えばPCを使うとき同様、複数のアプリを同時に画面に表示させて並行して作業を進めることができます。たとえば、顧客から打ち合わせの日時に関するメールがきた場合は、画面を分割してメールの横にスケジュールアプリを立ち上げます。こうすれば、メールアプリを閉じることなくスケジュールを確認し、返信することができます。文書作成・編集時に不明点が出てきたら、画面を分割してインターネットブラウザを立ち上げて検索したり、社内SNSやチャットアプリで社内の担当者を呼び出してメッセージのやりとりをしたりすることもできます。スナップ機能を活用することで、よりPCに近い操作感を得ることができ、より効率的に作業をすることができるようになるでしょう。
まとめ
Windowsタブレットの魅力的なポイントは、今使っているソフト、アプリ、周辺機器などがそのまま使えること。ビジネス用として導入し活用するのであれば、非常に使い勝手がよく、効率化が見込めるタブレットであり、今後もより一層の普及が見込めると思われます。また、シェアの拡大に伴い、今後どのような機種が登場してくるのか、というところに注目しても面白いのではないでしょうか。