新CIOが成功するための心得

2014/01/28

CIO(Chief Information Officer: 最高情報責任者)は、企業における情報戦略の責任者であり、 今日もっとも重要性が増している役職です。

新しく任命されたCIOがビジネスを成功に導くためのポイントを見ていきましょう。

Newly Appointed CIOs Must Do To Succeed

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近年の経営のキーワードは「テクノロジー」

C-suiteとは企業の経営層、CEO(最高経営責任者)CIO(最高情報責任者)CFO(最高財務責任者)等の業務執行責任を担う役職を指します。

10年前からIBMが実施している世界のC-suiteへのインタビュー「IBM C-suite Study」によれば、経営者の意識は近年「テクノロジー」に関心が集まってきています。

ITを戦略的に活用、ITサヴィを目指す

日本IBM戦略コンサルティンググループリーダーでパートナーである池田和明氏は「ITは事務処理だけでなく、マーケティングや営業といった分野でも活用されつつあり、いかにITを活用して個々の顧客との関係を強いものへ構築していくかが現在の大きな流れである」と指摘しています。

その言葉通り、近年流行のキーワードの一つに「ITサヴィ(IT Savvy)」があります。この言葉は、マサチューセッツ工科大学のビーター・ウェイル氏が提唱したものであり、ITを戦略的に活用している企業を示していますが、企業がこのITサヴィを目指すとき、もちろんCIOの存在が要となってきます。

CIOとしての心構え

ドイツのESMT(European School of Management and Technology)のジョー・ペパード教授は、CIOについて以下のような見解を述べています。

「今日CIOは重要性が増している役職ですが、それにもかかわらず、未だにC-suiteの中では厄介者扱いです。歴史的にCIOは技術屋という役を割り当てられてきました。つまり、総合的なビジネス戦略の立案やその発信に関わるよりもITシステムの技術的な面に取り組むことを好むというような。しかしビッグデータ時代の今、情報の戦略的重要性は明らかなことです」

そして、彼はさらに、CIOは率先して情報が最も収益をもたらす方法で活用されるよう働かねばならないと指摘しています。

これからのCIOは他のC-suiteと共に積極的にビジネス戦略に関わり、ITの戦略的活用を牽引していかねばならないことを認識しておくべきでしょう。

夢のある未来を描き出すことも必要

ペパード教授は、新CIOがビジネスリーダーとして成功するための心得としてその他に、企業の夢ある将来像を描き、それを他のスタッフと共有することも挙げています。彼は、次のように述べています。

「才覚のあるリーダーは、わくわくするような可能性に溢れた夢のあるビジネスの将来像を描き出してみせることができる。組織の他の者とその将来像を共有し、共に未来に希望を持って進んでいくことが出来る」

明るい未来が信じられるからこそ、一丸となって業務に邁進できるということもまた真実です。 テクノロジーの進歩によって裏方にあったITがビジネスの行く末の鍵を握る今、新CIOはビジネスを動かしていく立役者の一人であることを認識し、輝かしい未来像を提示していきましょう。

参考

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