今一度考えてみよう!マーケティングにおけるデータの力と信頼性

2014/03/12

現在、多くの企業が、自分たちはデータ・ドリブン・マーケティングを行っていると考えています。今やデータは、企業の規模や形態に関わらず、ビジネスの成功への機会を与えてくれるもの。では、マーケティングに必要なデータとはどんなデータでしょうか。

また、そのデータが本当に信頼できるものであるかどうかについても、ビジネスの成功のために重要なポイントになってきます。

そこで、今回はマーケティングにおけるデータの性質とその信頼性の確保について考察していきます。後半ではトリリウム・ソフトウェア社のナイジェル・ターナー氏が示唆する、データの質を維持するために必要な3つのステップも合わせて紹介しましょう。

Power and reliability of data in marketing

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データ、それはどの企業にも等しくチャンスを与えてくれるもの

まず最初に、マーケティングにおけるデータというものが、どういうものであるのかについて再確認しましょう。

「どの企業にも均等に与えられるもの、それがデータです」と、株式会社ECマーケティング人財育成の石田麻琴氏は、記事『データ分析の原理原則をおさえる』の中で述べています。つまり、データとは成功へのチャンスを生み出してくれる重要な情報であり、しかもそれは、企業の規模や立地に関わらず得ることができるものなのです。

具体的にはどのようなデータがあるのでしょうか。石田氏は、データマーケティングに必要なデータとして、「利用履歴データ」、「行動履歴データ」、「顧客属性データ」の3つをあげています。

「利用履歴データ」は商品別のデータであり、どんな商品が売れたかについて分析します。「行動履歴データ」は時間帯別のデータであり、 どんな時間帯、タイミングが良いかについて分析します。最後の「顧客属性データ」は、顧客はどんな人であるのかというデータであり、顧客の個人情報や嗜好を知るために必要なデータです。

石田氏によると、ビジネスの成功のポイントは「自社のサービスをどんな人が、どんなタイミングで、どんな商品を利用したか、データを使って愚直に追い続けることです」とのこと。

ところで、このマーケティング戦略のもとになる重要なデータが、もしも信頼性にやや欠けるものであったとしたら?

ということで、次に、データの質についても目を配りましょう。

データの品質を保つためのコンプライアンス

ディスカバーオーグ社が2013年7月に実施した、マーケティング等に使われるデータについての調査によれば、回答者のうち33%が、最も懸念する課題としてデータの正確性をいかに維持するかということをあげています。自社のもつデータが、果たして信頼するに足るものであるかどうかについて疑問をもつ企業は、決して少なくないようです。

そして、データ分析会社であるオヴム社のレポートによれば、正確性に欠ける等のクオリティーが低いデータによるビジネス(アメリカ)の損失は、年になんと7000億ドルにものぼると推定され、それは増加傾向にあるとされています。

データの信頼性を高め、維持するために、何か良い方策はないのでしょうか?

トリリウム・ソフトウェア社 情報管理戦略部門のバイス・プレジデントであるナイジェル・ターナー氏は、マーケティングにおいて精度の高いデータを用いるための、3つのコンプライアンス・ステップを踏むことをすすめています。

1.既存データの品質、信頼性、一貫性の評価

まず、必要なのはデータのプロファイリングです。自社データの課題を理解し、品質向上のためには何をするべきか、プロファイリングが教えてくれます。データ品質に特化したソフトウェアはこの過程を自動化しており、自社企業の必要性に添った形で標準化のルールを作り出すことができます。

2.標準化のルールを、データの変換と修正のプロセスに当てはめる

標準化し修正した顧客の記録は、他のチャンネル等から集まってきたデータと正確に適合するでしょう。顧客と顧客に関するデータは、それぞれ正確に結びついているはずです。

3.上記のプロセスをデータ捕獲の時点から適用

データの捕獲の時点から、データの検証と修正を自動的に行えるように、マーケティングシステムを組みましょう。

データが信頼できるからこそ生まれる力

すべてのCMO(最高マーケティング責任者)は、データの信頼性について自ら問いかけをし、それに答えられなければならないとターナー氏は言います。

企業の規模や形態に関わりなく等しく得られるというデータの力、それを最大限に活かすためにも、手元のデータの信頼性について今一度、検討してみませんか?

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