腕時計型からネクタイ型まで!?ウェアラブル端末の最前線

2014/06/10

腕や指など、身につけて使用するウェアラブル端末は、次世代のスマートデバイスとして期待がもたれています。ウェアラブル端末としてはすでに腕時計型のものがサムスンやカシオをはじめとしてメーカー各社から発売しています。また、アイデアの段階ながらネクタイ型のウェアラブル端末も考案されています。

ウェアラブル端末の最前線を見ると、ビジネスで活用できる製品が登場する日も徐々に近づきつつあるようです。

Wearable Device Today

今はまだプライベート活用向けの腕時計型端末

現在、身近なウェアラブル端末といえば、サムスンのGalaxy GearやカシオのG-SHOCK BLUETOOTH WATCHのような腕時計型が代表的です。これらには、従来の時計としての機能のほか、スマートフォンやタブレットとの連携によるリモート操作機能、メール・SNSの通知機能などがあります。また、Galaxy Gearには心拍計や歩数計といった健康状態を測定する機能も備わっています。

腕時計型端末に似た製品として、ソニーモバイルからスマートバンドと呼ばれるリストバンド型の端末が発表されています。スマートバンドは、スマートフォンのアプリを連動させて、歩数や消費カロリー、外出場所などの記録を残せるライフログ機能をもっています。

腕時計型やリストバンド型のウェアラブル端末は、現在のところ主にプライベートな活用を重視した製品となっています。

ビジネスシーンに使えそうなネクタイ型端末のアイデアも

アイデア段階のウェアラブル端末を見てみると斬新でユニークなものがあります。ネクタイ型の端末です。

ネクタイ型端末は布地のネクタイのように1本ではなく、結び目と帯目が2つに分かれた構成になっています。結び目部分はカメラを備えた端末本体で、帯目の部分は裏面の生地に操作用のアイコンが縫い込まれており、折り曲げてタッチ操作ができます。身につけるときはカメラ部分にあるネックバンドを首につけて固定します。これで、見た目はネクタイそのものと変わりがありません。帯目に当たる部分は着脱式で、好みや上着に合わせてさまざまな色柄のものに付け替えられます。

ネクタイ型の端末は、その形状からも、プライベートというよりもビジネスの場での活用が見いだせるのではないでしょうか。今後、さらなるアイデアの充実が期待されるウェアラブル端末といえるでしょう。

プライベートでの使い勝手が浸透すればビジネス用途への応用も

腕時計型など、現在市販されているウェアラブル端末はプライベートな用途を主眼に置かれているために、今のところ、まだビジネス用途に向くとはいい難い状況です。

ウェアラブル端末は、メーカー各社が競って製品を発表していますが、その裏側では、どのようにすれば消費者にウェアラブル端末が受け入れてもらえるか試行錯誤を繰り返しています。現在までにたどり着いたのが、健康管理のような日常生活に密着した機能を持つ、プライベート志向の製品です。

今後、既存の製品からユーザーの動向を分析して新製品に反映させていけば、ウェアラブル端末の使い勝手や開発の方向性が徐々に明確になっていくでしょう。

そうなれば、アイデア段階のネクタイ型ウェアラブル端末などにも具体性が盛り込まれ、技術の進歩とともに試作品の製作に進めます。そして、ウェアラブル端末の用途にも幅が広がり、腕時計型端末も含め、プライベートのみならずビジネス志向の製品が生まれてくるでしょう。

ウェアラブル端末は、話題性と期待が先走りしている面もあります。しばらくはウェアラブル端末全般の動向を見ながら、ビジネスユースに足る本命が登場するのを見守りたいと思います。

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