世界市場の81%を獲得したアンドロイドの未来

2014/01/03

調査会社IDCの報告によると、2013年第3四半期、Googleのアンドロイドスマートフォーンの世界市場は、81%に到達しました。

アンドロイドのシェアは、前年同期の74.9%をはるかにしのぐ躍進ぶりです。今後、スマートフォン市場はどのようになっていくのか、この2013年第3四半期数字から追ってみましょう。

android captures record 81% global market share

photo credit: Janitors via photopin cc

世界のスマートフォン市場シェア

iPhoneの売上高が前年同期比の25.6%増であるにもかかわらず、Appleのシェアは前年同期の14.4%から12.9%に低下しました。その理由は、Appleの販売増をさらにしのぐほど、スマートフォン市場が急激な急成長をとげたからです。

ウィンドウズフォンは、3.6%の市場シェアを持つナンバー3のスマートフォンプラットフォームとして浮上しました。ウィンドウズフォンの売上高は、前年比156%の伸びをみせ、そのうち90%はノキア製です。

ブラックベリーは、新OSブラックベリー10の導入にも関わらず、前年同期の4.1%から1.7%と大きくシェアを落としました。ブラックベリーは、今後スマートフォン市場で苦戦が強いられることが予想されます。

スマートフォン市場全体としては総販売台数261万台で、これは前年比39.9%の増加です。しかし、平均販売価格は、317ドル(約3万2000円)と、12.5%の下落となりました。

アンドロイド躍進の理由

数字からみると、市場シェアの差はあれどアンドロイドとウィンドウズフォンが順調な成長を遂げています。

前述の調査会社IDCのアナリストラモン・ラマス氏によると、そのカギになるのは価格であるとのこと。どちらのプラットフォームも、手頃な価格で入手可能なデバイスの選択肢が多く、それがスマートフォン市場の拡大を大きく牽引しています。

iPhoneの第3四半期(7-9月)の売上について考慮にいれるべき点は、9月にiPhoneの新機種2台が発売。新機種発売を待つ買い控えなど、9月以前の売上低迷への影響が考えられます。

スマートフォン市場拡大のカギ、ファブレット

ファブレットとは、5~7インチの画面サイズを持つスマートフォンを意味し、「Phone」+「Tablet」を組み合わせた造語で、「Phablet」とつづります。

この言葉は、2012年頃からメディアに登場するようになりました。スマートフォンは携帯性に優れ、タブレット端末は視認性に優れているといった、両者のいいところ取りをしたのがファブレットです。前年同期3%のシェアに比べ、今や、スマートフォン市場の21%を占めるまでの大きな成長を遂げました。

ファブレットの代表格といえば、サムスン電子の5.3インチの液晶画面を持つ「Galaxy Note」があげられます。Galaxy Noteの成功に続き、スマートフォンを販売する各社でファブレットを商品ラインナップに加え、ファブレット市場を大きく伸ばしています。

Appleは、ファブレット市場にまだ参入していないのがシェアを落とした1つの要因と考えられます。また、製品価格がシェア拡大の大きなキーワードですが、高価格帯のAppleはこの点からも苦戦を強いられています。

市場のシェアにおいて10%以下になると、存続が危ぶまれるともいわれており、今後のAppleの巻き返しが要注目です。

まとめ

スマートフォン市場の今後の拡大は、ファブレット端末が大きなキーワードになると考えられます。各社、さらなるプレミア感を持ったファブレットの市場への投入が考えられ、今後の発展が期待されます。

参考

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