タブレットで社員教育知っておきたい4つのメリットと4つのポイント

2014/10/14

近年、多くの企業でタブレットを社員教育に活用する例が増えています。例えば、ドミノ・ピザでは、店長、正社員、アルバイト店員向けの教育プログラムを2013年1月からデジタル化し、iPadを使って社員教育を行っています。また、NTTデータでも、新入社員研修をデジタル化し、こちらもiPadを使った研修に移行しています。

Tables for in-house eLerning

また、企業における社員教育ばかりでなく、高校や大学などの教育現場においても、タブレットを活用した教育プログラムが実践されています。

タブレット端末は、「教育」と非常に相性のいいデバイスであるといえるのではないでしょう。

では、社員教育にタブレットを使うと、具体的にはどのようなメリットが得られるのでしょうか? そして、その実践にあたって知っておきたいポイントは何でしょうか?

タブレットを社員教育に使用するメリット

Merits of tablet for eLerning

企業において、タブレットを社員教育に活用し得られるメリットを考えてみましょう。

iPadをはじめとするタブレット端末は、「携帯性に優れ」「直感的な使用が可能」です。また、さまざまなアプリを導入することで、「使用目的に合わせた、機能のカスタマイズ」が可能になるという特徴があります。

タブレットを社員教育に活用することで生じるメリットは、これらの特徴を活かしたものになります。

具体的には、4つのメリットがあります。1つずつ見ていきましょう。

1. インタラクティブな理解度チェックの実現

従来の社員教育では、研修参加者の理解度を測るためには、紙による「小テスト」「理解度チェックテスト」などを定期的に実施する必要がありました。さらにその結果をパソコンに入力してデータベースを作成し、それを研修参加者にフィードバックするため、大きな手間とコストがかかっていました。

タブレットを導入することで、そのような手間とコストは削減できます。研修プログラムにあらかじめ組み込んだチェックテストで、社員は単元終了ごとに理解度を自ら確認でき、その結果は即座に本部に送信され、それぞれの社員の研修理解度、目的達成度を把握できます。それにより、社員1人ひとりへのフォローが、タイムリーに行えます。

2. 学習の場所と時間を選ばない

携帯情報端末としてのタブレットの特色を活かして、「いつでも」「どこでも」学ぶことが可能になります。

これまでは、社員を一か所に集めることで行っていた社員教育の研修が、タブレットに教育プログラムを組み込むことで、いつでもどこでも社員1人ひとりが自主性を持って学ぶことができます。

例えば、営業担当者が、移動中に電車の中でタブレットを使って学んだり、店頭販売の社員が、実店舗内でタブレットを片手に接客トレーニングを行ったりすることもできます。

この方法をとれば、各社員が仕事中の空き時間をフレキシブルに活用しながら学べるため、研修による業務遂行上のロスも少なくなり、生産性が上がることが期待されます。

3. 過去の研修内容や結果の検索・参照

紙教材では難しい即時の検索や、過去データの保持が、タブレットにより実現できます。

サーバーに収納されている過去の研修内容を、各人が持つタブレットから検索することで、学習したことの復習が容易となり学習結果の定着効果が期待できます。

4. ペーパレス化によるコスト削減

紙教材の場合、「印刷」「製本」など、大量の紙資源を使用することになります。社員教育のための教材作成は、1年だけのことではなく、毎年行わなくてはなりません。

すべてをデジタルデータに移行すれば、莫大な紙資源の節約になります。その結果、決して無視できない金額のコスト削減が可能となるでしょう。

NTTデータでは、新人研修にタブレットを導入することによって、紙資源が1人あたり約3000ページ削減でき、印刷代は55%コストカットできる、という試算を出しています。

タブレットで社員教育を成功させるための4つのポイント

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実際に企業でタブレットを社員教育に活用する際、より効率的で生産的な教育プログラムを実現するには、次の「4つのポイント」を留意する必要があります。

1. 動画を活用する

動画は、社員教育には極めて優れたコンテンツです。たとえば、「企業理念」「ビジネスマナー」「コンプライアンス」「セキュリティ教育」などの企業人としての基本学習から、「具体的な業務のハウツー」「企画力増強トレーニング」などの具体的な仕事の学習まで、動画を用いたコンテンツなら、楽しみながら学ぶことができます。

また、研修講義の動画や社外セミナー動画なども盛り込むことで、バラエティに富んだ教材になります。

2. インタラクティブにトレーニングできるマテリアルを用意する

膨大な紙の資料やテキストをデジタル化することで、常にすべての教材がタブレットに導入されている状態にします。そうすることで、タブレットのインタラクティブな機能を有効に活用することができ、受講者と講師との間で、タイムリーなやりとりが可能になります。

また、講師ばかりでなく、職場の先輩や上司との間でも、タブレットを通してやりとりができる環境があれば、社内でのコミュニケーションツールとしての役目も果たすでしょう。

疑問点をタブレットで発信すると、その疑問に先輩や上司がタブレット上で答えてくれる…そんな職場を想像してみてください。職場環境の風通しの良さにつながるのではないでしょうか?

3. 「モバイル」であることを活かす

例えば、飲食チェーン店で新しいメニューを開発した場合、従来は、紙に書かれたレシピを覚えて、厨房で実際に作る、というやり方が一般的でした。

ところが、タブレットを活用すれば、iPadなどを厨房に持込み、本部から配信された料理作成の動画を見ながら、実際に調理するといったことができます。

アパレルであれば、タブレットを倉庫に持ち込むことで、そのスクリーンに現れる商品情報と現物とを同時に見ながら、商品の知識や管理方法を学ぶことが可能になります。

このように、タブレットのモバイル性を活かし、タブレットだからこそ活用できる機能を活かして、わかりやすい教材作りを行いましょう。

4. 同期(Sync)機能を利用する

これまでのような紙資料によるテキストでは、学習内容や情報の変更があった場合、最初からすべてを作り替え、印刷し直さなくてはなりませんでした。

タブレットでは、デジタルデータの特性を活かして、同期(Sync)機能で本社のサーバーと自動同期させることができ、常に新しい情報を個人のタブレットに反映させることが可能です。同期(Sync)機能を上手に活用するシステム作りが大切になります。

タブレットで社員教育を成功させるためには事前準備が不可欠

ご紹介したようにタブレットは、社員教育や研修に適したデバイスです。ただし、その潜在能力を最大限に引き出すためには、セキュリティの確保が重要になります。

例えばドミノ・ピザでは、iPadを社員教育に活用するにあたり、厳格な運用ルールの策定とソリューション選びを行いました。事前の準備を徹底的に行なったことで、タブレットの不正使用や情報流出のリスクを回避でき、効果的な社員教育プログラムの実施が可能になりました。

タブレットの可能性を社員教育に活かすためには、このようなセキュリティ面を含め、徹底した事前準備が必要となります。そして、これを確実に実行できていれば、今後この期待の新デバイスは企業の社員教育にベストなツールとなっていくでしょう。

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