公衆無線LANで安全にタブレットを使うために気をつけたい2つのポイント

2015/06/10

カフェなどの商業施設、駅や空港、ホテル、公共施設などに設置されている公衆無線LANスポット。無料で接続できるところも多く、外出先でもタブレットなどを利用することが多いビジネスパーソンにとってはとても便利なサービスですよね。しかし、そうした無線LANスポットの中には、回線のセキュリティが低いところもあり、思わぬアクシデントに見舞われるようなことも…。

そこで今回は、より安全に公衆無線LANスポットを使うために気をつけたいことをまとめました。

公衆無線LANで安全にタブレットを利用する?

1.AES方式の無線LAN回線を使用する

公衆無線LANスポットを安全に利用したいならば、暗号化されている回線を使えばいい。こういう話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

接続している無線LANが暗号化されているかどうかは、タブレットの場合、ネットワーク選択画面で簡単に確認することができます。

ネットワーク名の横にカギのアイコンがない(iOS・Android)場合や、シールド(盾)の中にエクスクラメーションマークが描かれたアイコンが出ている(Windows)場合は、そのネットワークは暗号化されていません。

無線LANの暗号化の確認方法

しかし、暗号化されている回線なら安全かというと、必ずしもそうとは限りません。回線の暗号化方式によっては、非常に簡単に解読されてしまうためです。

無線LAN回線の暗号化技術として代表的なものとして、「WEP」「WPA-TKIP」「WPA-AES」「WPA2-TKIP」「WPA2-AES」の5つが挙げられます。

このうち、「WEP」回線の暗号化技術は非常に単純なため、専門的な知識がある方であれば、わずかの時間で解読できてしまうため、セキュリティ面から考えると、利用を避けるべきでしょう。また、「WPA-TKIP」方式、「WPA2-TKIP」方式の暗号も同様に、ある程度の時間をかければ解読できるレベルのもので、「WEP」より多少安全、というレベルでしかありません。そのため、安全性を考慮するのであれば、現状では解析が難しいとされているWPA-AESもしくはWPA2-AES方式の場合のみ、利用するのが最善と言えるでしょう。

方式ごとの安全性を表にまとめると、以下のようになります。

暗号方式 安全性 ポイント
WEP × 簡単に解読することが可能
WPA-TKIP 時間をかければ解読可能
WPA-AES 解読困難
WPA2-TKIP 時間をかければ解読可能
WPA2-AES 解読困難

上記一覧表でもわかるとおり、暗号化された回線であっても、そのセキュリティレベルはまちまちで、中には決して安心できないレベルのものもあるのです。また、上記の表では「○」としている、AES方式での接続でも絶対に解読されない、ということでは決してありません。

すなわち、絶対に解読されないという保証はどこにもなく、暗号化された回線であっても通信内容を見られる可能性はある、ということを前提として留意した上で使用することが大切なポイントとなります。

しかしながら、ビジネスパーソンが業務用タブレットを使用して通信する内容のほとんどは、顧客情報や商品情報などに関するもので機密性が高いもの。安全性を考慮した結果、そうした情報の送受信ができないとなると、タブレットを持ち出す意味も半減してしまいます。

2.通信内容を暗号化し、セキュリティレベルをワンランクアップ

そこで必要になってくるのが、回線だけでなく、通信内容そのものを暗号化して送受信すること。回線の暗号化技術とは別に、通信内容そのものを暗号化する「SSL」に対応した通信をおこなうこと。SSLに対応したサービスやアプリを選ぶことで、より安全に情報を送受信することが可能となります。

SSLに対応しているかどうかを確認するときは、ブラウザ経由で利用するウェブサービスの場合、該当のウェブページのURLを見ます。最初の文字列が「https」になっていれば、そのページはSSLでの通信をおこなっている証拠。ほかにも、ブラウザごとに表示方法は異なりますが、アドレスバーにカギのマークが表示されたり、「緑色」のマークなどで安全であるかどうかを知らせてくれます。

最近はSSLも複雑化してきていることもあり、詳しい話はまた別の機会に譲りますが、SSLの回線でブラウザなどからもアラートが上がらなければ、多くの場合問題なく安全に利用できる、と言えるでしょう。

また、ビジネスシーンにてデバイスやコンテンツ管理のためのアプリを導入するときは、SSLに対応しているものを選ぶことはマストと言えるでしょう。ビジネスでタブレットを多く利用する企業の中には、より安全な状態でファイルの管理ややりとりが行えるMCM(モバイルコンテンツ管理)ツールなどを導入するケースも増えてきています。

本ブログ『タブレット活用ブログ』を運営しているインフォテリア株式会社でもMCMツールとして「Handbook」というサービスを提供しております。ご興味ある方は下記URLからアクセスしてみてください。

MCMツールとして3年連続シェアNo.1「Handbook」 https://handbook.jp/

まとめ

最後にまとめると、無線LAN回線はどんなに複雑な技術で暗号化されていても、セキュリティ的に盤石ではありません。暗号が解読され、通信内容が見られてしまうリスクは決してゼロではないのです。しかし、WPA-AESもしくはWPA2-AES方式の回線経由で、さらにSSL対応のサービスを使ってデータを送受信することだけでも、そのリスクを低くすることはできます。

また、ビジネス用途だからと言って、情報収集でウェブメディアを見るときなど、すべての通信が盤石でなくてはならない、というわけでもありません。そういった場合、さすがに野良の公衆無線LANは危険すぎますが、普通にセキュリティがかけられていれば問題はないと言えるのではないでしょうか。

タブレットは外に持ち出して使うことで、より一層その便利さを享受できます。

ぜひ、便利な公衆無線LANをしっかりと理解し、タブレットのビジネスへの活用を促進していきましょう。

おすすめ資料

タブレット企業導入を成功させる5つのポイント

タブレット企業導入を成功させる5つのポイント
- 600社※1を超えるタブレット向けサービス導入から導き出された 導入の「成功パターン」と「失敗パターン」とは?

2009年Handbook発売当初から見てきたタブレット成功例・失敗例を集約したお役立ち資料集です。タブレットの導入を成功させるために、是非ともご活用ください。

無料ダウンロード

新着記事

カテゴリ