ICT、テレワークの活用で働き方を変える!~ワークスタイル変革Day2015 イベントレポート~

2015/09/18
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去る2015年9月15日、御茶ノ水のソラシティカンファレンスホールにて開催された、「ワークスタイル変革Day 2015」は午前中から多くの来場者で賑わいました。

本イベントにタブレット活用ブログのスタッフも参加し、講演を聞かせて頂くことができました。今回の記事では本イベントの様子、概要をレポートしていきます。

日本経済の成長にICTによるワークスタイル変革は欠かせない

今回のイベントを主催するリックテレコムでは『働き方4.0』と称し、ワークスタイル変革を最先端のICTで実現する」と掲げ、講演プログラムもICT、テレワークを中心に組まれていました。

基調講演としては経済学、ビジネス分野における多くの名著やテレビ番組等へのコメンテータとしての出演などで知られる、東京大学大学院教授伊藤元重氏が登壇。「日本経済の行方と経営戦略としての働き方変革」と題し、今後の企業におけるネックとして労働者不足と雇用コストの増大を挙げ、永続的な成長のためにもICTを活用した生産性の向上は必須である、と語っていました。

基調講演に続き、日本マイクロソフトの越川慎司氏が登壇。リリースが近づきつつある「Office 2016」とOffice365を活用したワークスタイル変革を提唱。その後のシスコシステムズの石黒氏は企業内コミュニケーションに一般的に用いられるメールを切り口に新しい時代の企業内コミュニケーションの在り方を提示していました。

手法ありきではなく、一体となって取り組むのがワークスタイル変革のカギ

午後のセッションは午前に利用していたフロアを2つに分割しての実施。いくつかのセッションではウェブ予約のタイミングで満席状態だったため、急遽座席数を追加。参加を諦めていた来場者からは感謝の声が聞かれました。

午後最初のセッション「『One IBM』の働き方改革」では同社が改革を実施するに至った背景からはじまり、改革にあたっておこなった経営戦略、企業文化、経営理念などの刷新について、そして具体的な導入施策とその実施ポイントまでを詳細にスライドを用いて説明。来場者の中にもメモを取る姿が多く見られました。中でも印象深かったのは、ワークスタイル変革にあたって重要なのは継続し改善していくこと、そしてワークスタイルの部分は氷山の一角でしかなく、その周囲にあることから改善していくアプローチとそのための体制を事前に構築することが重要であることを強調していました。

地方創生に欠かせないICT活用を国・地方一体となって後押ししていく

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午後最後のセッションには総務情報流通行政局より今川拓郎氏が登壇。17時過ぎからの開始にも関わらずセッション会場は立ち見が出るほどとなり「地方創生とICT活用」に関する来場者の強い関心が伺えました。

今川氏によると、現状の日本では全体として、先にも取り上げたIBMのようにテレワークに積極的に取り組む会社があるものの、大企業などのごく一部で中小企業などではほとんど進んでおらず改革の余地は大きい。そして、国としても政策面、財政面などから積極的に後押しをしていく状況で機運は高まりつつある、とのことでした。

また、地方創生におけるICT活用については「まち・ひと・しごと創生」の実現には欠かすことができないものと捉えており、国と地方が一体となりながら民間企業の知恵を活用していくような取り組みが進んでいる、と述べ、全国で広がりつつある検証実験なども紹介。その代表例として「神山モデル」で知られる徳島県神山町の事例をモデルケースとしつつ、今後そういった成功事例を増やしていくことが重要でその後押しをしていきたい、と強調していました。

まとめ

少子高齢化による労働者人口減が避けることのできない近い未来を前提に生産性向上に向けて今どう取り組むべきか。都心一極集中型となっている労働環境に対しどう地方にひと・しごとを誘導していくべきか。

これは今の日本の経済関係者に重くのしかかった課題である一方、個々の企業にとっても持続的な成長を考慮すると避けては通れない問題です。

今回のイベントにおけるセッションでもたびたび上がっていましたが、テレワークという手法をうまく活用していくことはこの課題解決の大きなカギとなる、そのように強く実感できるイベントだったように思いました。

一方で、テレワークありき、という方法論先行で進めてしまうと過去の失敗を繰り返しかねません。「One IBM」のセッションの中で挙がっていたように、「テレワーク」は解決の手法のうち、表面に見えているごくごく一部でしかなく、長期的な戦略やビジョン、カルチャーの変革などと一体として順序立てて進めていくべき、という提言はひとつの大きなヒントになりうるのではないでしょうか。

最後に、テレワークについてはインフォテリア社内でも積極的に取り組んでおり、今夏ユニークな取り組みとしてテレビ等のメディアでも取り上げて頂きました。

参考:「本日猛暑につき在宅勤務をおこないまーす!」 インフォテリアでの「在宅勤務」制度導入の裏側と3つの工夫とは?!

上記ページの「まとめ」にも記載していますが、インフォテリアにおいてもタブレットと自社製品でもあるMCMツール「Handbook」を組み合わせた体制とルールを構築することがテレワーク導入における成功のポイントとなりました。ICT活用はテレワークのためだけにとどまらず、営業や社内効率化などさまざまな面で生産性向上に寄与します。「Handbook」製品ページにはタブレットを活用したさまざまな事例を取り上げていますので、ぜひご覧になってみてください。

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