タブレット導入店がやっている、店舗間のVMD格差をなくす方法
チェーン店におけるVMDは、ブランドの統一感と出店エリアの地域性に合わせた店づくりのバランス力が問われる、重要なマーチャンダイジング手法です。
インフォテリアではタブレットを活用した本部と店舗の情報共有の課題解決を提案しておりますが、VMDの共有は当社でも最も注目していることの一つです。
現場から生まれた“感性VMD”を
マネージメント側が“ロジカルVMD”に昇華
エリアマネージャーや店長がVMDのスキルを持ち、売り場に反映させることはマストですが、その売り場を日々ディスプレイしている販売員にもスキルの共有がなされていなければ、上からどんなに指示を出しても、効果的なVMDはできません。
一方で、現場は日々お客様にディスプレイの大切さを教えられ、肌でVMDの必要性を学んでいます。
たとえば、「全店マニュアルでは、店頭には青色の商品を前に出すと書かれているが、自分の店では緑色を出す方がお客様は立ち止まると思う」といった現場の声は、机上の数字からは見えてこない、現場ならではの“感性VMD”です。
この“感性VMD”をマネージメント側が検証するなどし、“ロジカルVMD”に昇華させ全店に提供すれば、店舗全体で良質のVMDを共有でき、“感性VMD”を提供した販売員も、自分たちの仕事に自身が持てるようになります。
チェーン店舗間で共通認識を持つことに成功した企業事例
さて、仮に“ロジカルVMD”が完成したとします。次なる課題は、すぐに入れ替わる商品や日々異なる販売員のシフトにあわせ、どのようにVMDの共通認識を持たせるかです。
実際に多店舗展開している企業の参考事例をもとに、紹介していきます。
とある携帯販売代理店では、商品の差別化が難しい同業界で勝ち抜くために、販売員の高品質化に力を入れています。ここ数年、回線や端え末技術の進化が早く、加えてキャリアのサービスも多様化。加えて電気料金セットプランまで登場し、もはやOJTだけでは教育が追いつかないそうです。
そこで同社は、販売員が接客をしていないスキマ時間にスキルアップを図れるよう、販売員向けにタブレットを用意しました。
それまで紙ベースで配布していたコンテンツをいきなりデータ配信に移行すると現場が戸惑う可能性もあったため、最初の1年間はタブレット収録予定の資料をあえて紙で配り、その後タブレット配信に移行するというひと手間を加えました。それにより、販売員はタブレットでの情報チェックを比較的スムーズに始められたといいます。
タブレット導入後、製品やサービスの情報とともにディスプレイやPOPのサンプル動画も配信するようにしたところ、新入社員やアルバイトもすぐに理解して設置ができるようになり、作業効率もクオリティもアップしたそうです。
他にも、以下のようなメリットをもたらしました。
- ・POPやディスプレイサンプルの動画配信は、全店のブランドイメージ統一にも繋がった。
- ・研修や製品の資料を一斉配信することで、全店舗平等に情報が行き渡るようになった。また、各販売員の空き時間に勉強ができるようになった。
- ・接客中に分からないことを聞かれた際、すぐに調べられ、顧客満足に繋がった。
- ・売れ筋速報やセット購入情報を配信したところ、客単価がアップした。
ご興味のある方は是非 本部と店舗の情報共有についてのページ や 小売・卸の導入事例のページ もあわせてお読みください。
クラウドでの情報管理がタブレット活用を成功させる
もちろん、この代理店さんでは単にタブレットを配布しただけではなく、モバイルコンテンツ管理システムで4年連続シェアNO.1の「Handbook」を使い、クラウドで情報を管理したことも、タブレット活用成功のポイントになっています。
Handbookには、各販売員が配信したマニュアルやディスプレイ動画などを見たかどうかチェックできる機能があります。さらに、販売員側からの質問や意見をフィードバックすることも出来るため、本部と現場の意見を交わしながら、より高品質のコンテンツへとブラッシュアップでき、“ロジカルVMD”がより現場に寄り添ったものになります。
クラウド管理システムは、データの保存容量を気にすることなくコンテンツを収録できます。もちろん、いつでもアップデート可。いくらでも情報を置いておける特長を生かせば、VMDマニュアルをエリア別、客層別に提供したり、お客様用カタログや全店統一在庫表として活用したりできるようになります。
これらモバイルコンテンツ管理システムの採用は、バックヤードやレジ周りにありがちな紙資料の山積防止にもなります。
タブレット1冊に情報をコンパクトにまとめ、スマートに接客。売り場でタブレットが活躍するクールな光景も、お客様の視覚に訴えられ、かつ全店統一イメージにも繋がる効果的なVMDのひとつなのです。
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