現状と課題から考えるBYODのメリットとデメリット
米国では、5人に4人はBYOD(Bring Your Own Device)を導入しているというデータがあります。
そんな米国のBYOD事情と比較して日本ではどのような状況となっているのでしょうか?
私たちインフォテリアでは ホワイトペーパー「BYODの成功を支えるMCMとは何か?~ MCMの有効性と成功するBYO D実現の3つのポイント」 を提供するなどBYODを積極的に提案しておりますが、今回はBYODとセキュリティ、コストとパフォーマンス等からの最新の議論をもとに考察します。
米国8割、日本2割のBYOD導入率
ソフトバンクBBが2013年11月に開催したBYOD活用に関するセミナーによると、米国では約8割のユーザーが私物の端末をビジネスにも使用しているという調査結果が出ているそうです。また、約半数の企業がBYODでの仕事を支援しているなど先進国の中でも特に積極的にBYOD活用がなされています。
それに対して日本ではBYODの導入があまり進んでいないという現実があります。米VMware社の調査によると、2013年初頭時点での日本のBYOD導入率はわずか22%という結果になりました。この背景には、紛失や盗難、マルウエアへの感染などによる情報漏洩を防止するためにBYODを禁止している企業が多いことがあるようです。
BYODのメリットは、効率化とコスト削減
一方、BYODは、業務の効率を向上させるという点で大変有効なものです。場所に縛られることなく仕事をすることができるので、各自がもっとも生産性の上がる場所で仕事をしたり、週末や夜間にも空いた時間で仕事をすすめたりといったことが可能になります。
さらに企業にとっては、業務専用の端末を社員に支給する必要がなくなり、コスト削減につながるというメリットもあります。しかし、それらのBYODのメリットを活用するには、クリアしなければならない課題があります。それが安全性と利便性のバランスです。
利便性とセキュリティのバランスが課題
個人のデバイスを業務で使う場合にまず問題となるのが、どのようにしてセキュリティを確保するかという点です。とくに医療や金融関係など、重要な個人情報を扱う業種では厳格なセキュリティが確保されないとBYODの導入は難しいでしょう。
しかし、セキュリティを強化し過ぎると、今度は使い勝手が悪くなってしまいます。たとえば、アプリを使用する度に長い暗証番号の入力が必要となれば、入力ミスでログインできないなどの状況が起こりえます。するとユーザーは不便さを感じて、やがてそのアプリ自体が使われなくなってしまうかもしれません。
利便性とセキュリティのバランスは、BYOD導入において欠かせない要素となります。
その点、HandbookのようなMCM(モバイルコンテンツ管理)は有効です(詳細は、Handbookホワイトペーパー『BYODの成功を支えるMCMとは何か?』参照)。こうしたMCMサービスを利用して、利便性とセキュリティのバランスが適切に維持できるようになることで、BYODはより幅広く導入されるものとなるのではないでしょうか。
おすすめ資料
BYODの成功を支えるMCMとは何か?
BYODのデバイスには従来のデバイス管理等による管理手法が適用しにくいため、利用者が管理者の許可なくデバイスを業務で利用する「シャドーIT」を生み出しています。こうした現状に対して、デバイスではなくコンテンツの管理に集中するMCM(モバイルコンテンツ管理)という領域が有効であることが注目されています。本資料では、MCMの有効性と実際の活用事例をご説明し、BYOD 成功のポイントをご紹介します。
賢いツール選びが重要!BYODを成功に導く3つのポイント
BYODを導入することにはメリットも多いですが、当然リスクも発生します。会社貸与端末と違い、私物端末であるが故の注意点も発生します。本資料ではBYODのメリット・デメリットの整理から、BYODを成功に導く3つのポイントをご紹介します。
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