iPad vs Android、タブレットバッテリー持久力徹底比較

2014/06/30

スマートフォンやタブレット。今や日常生活に欠かせない便利アイテムですが、バッテリーが切れた途端に無用の長物と化してしまいます。ヘビーに使っていると、朝フルチャージされていても1日持たないなんてこともあり、必須アイテムだけにバッテリーの耐久性は、機種選びの重要な要素となります。

そんな、気になるバッテリーの持久力について、イギリスの商品テスト機関「Which? Test Lab」(以下、Which?)が行ったタブレットの持久力テストの結果と、バッテリーを長持ちさせるコツをご紹介します。

Tablet's Battery Competition

バッテリー持久力が最も優れた製品はiPad Air

Which?は、テストしたすべてのタブレットの輝度を200nits(昼にちょうどよい輝度レベル)に設定し、Wi-Fi(3G利用可)経由でのインターネットのウェブ閲覧、および動画連続再生によるバッテリー駆動時間をテストしました。 この結果、iPad Airが最も優秀な結果を出しました。これは、Amazon、Google、Samsungといった他社のみでなく、同じApple社のiPad 2やRetina版iPad miniをも凌ぐ結果でした。

インターネットのウェブ閲覧を行ったテストでは、iPad Airのバッテリー駆動時間は658分(約11時間)と驚きの持久力を見せました。

Tablet's Battery Competition

2位となったRetina版iPad miniは614分と健闘しました。他社製品のSamsung Galaxy Note 10.1 2014 EditionとAmazon Kindle Fire HDX8.9が483分と481分、約8時間といった結果に対し、iPad 2は590分(約10時間)といった優れた性能を示しました。

動画連続再生テストにおいても圧倒的強さを見せるiPad Air

動画を連続再生するテストでも、iPad Airのバッテリー駆動時間は、競合製品をはるかに凌ぐ777分(約13時間)という結果を出しました。2位はAmazon Kindle Fire HDX 8.9の714分、3位はGoogle Nexus 7の669分と共に健闘しました。

Tablet's Battery Competition

Apple製品で首位を独占することができなかったものの、iPad 2が660分、Retina版iPad miniが604分と好成績をだしました。一方で、Samsung Galaxy Note 10.1 2014 Editionは、465分(7時間45分)で最下位でした。

このテストは、実際の多様な利用状況を完全には反映したとはいえないかもしれませんが、iPad Airと競合製品とのバッテリー耐久度の差を明確に示しています。iPad Airのバッテリー持久力を実現した要因の大きなものとしてM7モーションコプロセッサの搭載があります。メインのA7チップに代わってM7がモーション系のタスク処理(ジェイロスコープ、加速度センサー、コンパスなどから送られるデータのタスク処理)を行うので、A7の負荷が軽減され他のタスクに集中でき、高機能と長時間のバッテリー駆動を実現しているのではないでしょうか。

バッテリーを長持ちさせるコツ

多くの方が、買った当初に比べてバッテリーの減りが早くなったと思う経験があると思います。せっかくバッテリー寿命が長く性能のよいデバイスを選んでも、使い方によって電池寿命は大きく変わってきます。スマートフォン、タブレット、ノートパソコンに搭載されているリチウム電池は、使い方の工夫次第で劣化を低減させることが可能です。

1. 高温環境下で充電しない

リチウム電池は、熱に弱いという弱点があります。充電によりバッテリーは熱を発します。それに加え、温度が高い環境や、タブレットをそのものを高い負荷で本体が熱くなっている状態で充電するとバッテリーがさらに熱くなり、リチウム電池の劣化が早まります。充電は涼しい部屋で行い、充電しながらの使用はできるだけ控えましょう。

2. 充電回数をなるべく減らす

リチウム電池は、充電回数が多いほど劣化が進むといわれています。こまめに短時間充電するより、1日1回など充電する機会をまとめ、充電回数を減らしましょう。

3. 充電100%でバッテリーを放置しない

バッテリーの劣化原因の1つに、フルに充電した状態での放置があります。長時間使用しない場合は、バッテリー残量を50%程度におさえた状態で保管しましょう。

まとめ

バッテリーの持久力や耐性は各社各様です。iPad Airのように、プロセッサーの使い方によって、使用方法に関わらずバランスよく、バッテリーの持続性をあげているものもあれば、Amazon Kindle FireやGoogle Nexus 7のように、ウェブ閲覧では耐久性が低くても、動画再生では持続性を発揮するものもあります。利用用途によるバッテリーの耐久性の違いも、デバイス選びにおいては重要なポイントの1つといえるのではないでしょうか。

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