【セミナーレポート】
現場を強くするタブレット活用セミナー
近年、BtoC、BtoB問わずタブレット端末の活用が広がりつつあります。
12月4日に行われた「現場を強くするタブレット活用セミナー」では、タブレット端末を活用する具体的な実例と今後の可能性が紹介しました。
カタログに、動画に、営業をサポートするタブレット
〜三和シヤッター工業様
第1部は、三和シヤッター工業の伊藤俊美氏、フリージャーナリストの本田雅一氏、インフォテリアの油野達也によるパネルディスカッションが行われました。
すでに1400台のiPadを営業支援として導入している三和シヤッター工業。伊藤氏は、その背景として多品種化を挙げました。約200品種という製品カタログをすべて持ち運びすることは困難で、そのことによる営業機会や時間のロスという課題を解決するツールとしてタブレットに注目したとお話されました。
導入方法としては、最初にパイロット版を搭載した100台を配布し、成果を検証、改善しながら追加で300台、さらに営業の現場をヒアリングし、反応を見て好評だったことを受けて1000台導入と、段階的に行ったということです。
同社では、カタログのほかに、製品の音や動作を見せる動画や、カメラ機能を利用し、その場でシャッター設置をシュミレーションできるアプリも利用しています。また、現場での課題を撮影し、それを各部署にメールで送ることができるため、対応の時間短縮にも効果が出ているというのことです。
タブレット活用のメリットは、カタログの軽量化、内容の変更をすぐに反映できるなどの情報伝達の効率化が可能なこと。また、アクセスログの取得で営業への貢献度を検証できることにもあります。
一方、導入のハードルとしては、情報漏洩に敏感な社内の情報システム部との関係性を挙げられました。この点について本田氏は「タブレットで情報を持ち出すリスクよりも、利用による価値の方が高い。ハードルを乗り越えようとする意識を持てるかどうかが重要だ」とお話されました。
今後について、油野は端末の低価格化を指摘。「価格が1万円を切ってくると、まず導入してみるという企業も増える。最初だからこそ、しっかりと成果の出るコンテンツを用意しなければならない」と話し、そうした時代を見据え、デバイスとしての特徴を踏まえたコンテンツづくりの必要性を説きました。
顧客コミュニケーションのデジタル化のポイントは?
第2部は、インフォテリアの松村宗和が登壇し、同社のモバイル向けコンテンツ管理システム「Handbook」を使って、営業現場でのタブレット端末活用の魅力と、方法論を話しました。
導入する上でのポイントは、まずは小さくスタートして、テーマに沿った使い方を決め、成果が出たものを順次広げていくこと。また、自社でアプリ制作を行うと、OSのアップデートやコンテンツの改良に時間とコストがかかるという問題を指摘し、導入当初は、「汎用的なCMSを用いて変化に対応し、良いと思えるものが見つかってからアプリ開発に着手してください」と話しました。
本セミナーの内容は、以下のページからダウンロードいただけます。是非お読みいただければと存じます。