東京工業大学が「クラウドサービス導入」で教育賞を授与
この度、「東京工業大学 電気電子工学科での多人数教室でのアクティブラーニングの試み」のレポートを執筆された東京工業大学 千葉 明教授に対し、より優れた教育の推進に寄与したとして、「対象業績:クラウドサービスHandbookによるeラーニング導入とアクティブラーニングへ展開」という受賞タイトルで教育賞※(優秀賞)が授与されました。
本受賞はひとえに千葉教授の功績によるものですが、東京工業大学が「クラウドサービス」とあえて受賞タイトルに記載されたことも意義深いと考えます。
総務省の平成25年「国内におけるクラウドサービスの利用状況」の調査では、「すでにクラウドサービスを導入している」企業は33.1%、「利用していないが、今後利用する予定がある」まで含めると50.6%という高い数値となっています。
(出典)総務省「平成25年通信利用動向調査」
図 国内におけるクラウドサービスの利用状況
しかし、大学などでは引き続きサーバー設置型(オンプレミス)を導入、維持する傾向があります。各大学には基盤センターという組織があり、サーバーの維持、管理を行うことができる頼れる技術スタッフがいること、毎年度同じ予算が確保できない可能性もあるため、予算のついている年に買い取り型のソフトウェアを購入してしまうなどの理由があるようです。
「クラウドサービス」導入のメリットは、単にサーバー設置や運用の手間が省けるだけでなく、現場に即したサービスを現場主導で直ぐに導入、利用開始できること、現場のニーズの変化に合わせて利用サービスをすぐに切り替えられることにあります。
教育現場のIT化が進む中、より現場に即したソフトウェアを活用し、より高い授業品質を目指すために、「クラウドサービス」の選択が大学の教育現場サイドで手軽にできるような環境が整うことが大変重要です。
今回、東京工業大学が「クラウドサービス導入」で教育賞を授与されたことは、大学の「クラウドサービス導入」を後押しする大学側の姿勢を示すものであり、そうした意味においても今回の表彰は大変意義ある受賞タイトルであったと感じています。
※ 東京工業大学 教育賞は、教員の教育方法及び教育技術の向上を図りより優れた教育を推進するため,授業科目の教育方法等が優れていると認められる教員に東京工業大学より授与される賞です。効果的なタブレット活用方法をご紹介
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東工大学の教授が語る「東京工業大学電気電子工学科での多人数教室でのアクティブラーニングの試み」
東京工業大学 電気電子工学科千葉明教授が、2014年4月より「Handbook」を利用して大教室でのアクティブラーニングを試行、そのプロセス及び成果をまとめたレポートです。
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