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【SalesTechコラム】第1回 営業活動における課題と具体的なソリューション

労働人口の減少による生産性の向上や外国籍人材の登用など、様々なシーンで働き方の改革を求められる昨今、営業や販売の現場でのタブレットやクラウド、そしてAIなどのテクノロジーを活用していくことが「SalesTech」という分野で改めて注目を集めてきています。

SalesTechは、第1回のブログでご紹介したように、「営業活動をテクノロジの力で効率化し、成果を最大化するための新たな手法、活動、技術」であり、SFAやCRM、MA(MarketingAutomation)、BI(BusinessIntelligence)やLMS(LearningManagementSystem)などのプラットフォームを広義のSalesTechとして位置付けています。一方で、「スマートデバイスやAIの適用などにより、営業活動の特定の領域を従来よりもさらに効率化・強化するシステム/サービス」として、この領域を狭義のSalesTechと定義しています。

本コラムでは広義のSalesTechである営業支援ツール活用における課題とその解決策に触れながら、狭義のSalesTechならではの課題解決とその実現方法について、3回にわたりご紹介していきます。

第1回となる本稿では、営業という組織が抱える課題を分析し、SalesTechがどのように営業組織の抱える課題を解決できるのかをご紹介します。

日本において活動する企業381社に対して行った「営業課題に関するアンケート」の結果(図1)を見ると、ビジネスパーソンが抱える営業課題は、「新規顧客の開拓」といったパイプラインのナーチャリングや「営業担当個人のスキルの向上」など人材育成など、多岐に渡ります。そこで、課題を整理し、SalesTechの営業支援ツールが貢献できる課題、そしてセールス・イネーブルメントツールが解決できる人材育成などの課題を見極めます。

図1:ビジネスパーソンの営業課題(N=381)

図1:ビジネスパーソンの営業課題(N=381)

出典:ソフトブレーン株式会社の2017年6月20日付けプレスリリース

そこで、図1に記述されている課題を所轄する機能軸(インサイドセールスを含めたナーチャリングを行うマーケティングなのか、営業なのか)と能力強化対象の軸(個人なのか組織なのか)の2軸で整理し、

 
  • (1)マーケティング組織を強化して解決する課題
  •  
  • (2)マーケティング担当者の能力を強化して解決する課題
  •  
  • (3)営業組織を強化して解決する課題
  •  
  • (4)営業担当者の能力を強化して解決する課題

の4つに分類しました(図2)。

図2:ソフトブレーン社による「ビジネスパーソンの営業課題」アンケート結果の分類

図2:ソフトブレーン社による「ビジネスパーソンの営業課題」アンケート結果の分類

出典:ソフトブレーン社のアンケート結果を当社にて分析

「(1)マーケティング組織を強化して解決すべき課題」として「新規顧客の開拓」があります。潜在顧客にリーチし、ナーチャリングをし、いかにして見込客へとコンバージョンさせていくかは、マーケティングオートメーション(MA)の課題となるため、その課題解決方法は、専門のサイト等に譲ることとします。本コラムでは、「(3)営業組織を強化して解決する課題」と「(4)営業担当者の能力を強化して解決する課題」に焦点をあて、SalesTechあるいはセールス・イネーブルメントツールでどのように課題解決できるのか具体的に見ていきます。

「(3)営業組織を強化して解決する課題」にある「営業幹部のマネジメント力向上」、「営業プロセス全体の見直し」の課題からは、社内の営業プロセスでおさえるべきポイントが明確化されていないために、プロセスごとのKPIが設定されていないという状況であることが推察されます。また、「行くべき先、やるべきことの明確化」、「営業情報をデータ化して共有」という課題は、言い換えるならば、商談管理が行われていないという状況です。つまり、営業組織内で営業プロセスや管理項目が明確に規定されていないために、情報連携が必ずしも十分に行えていないという問題です。営業支援システム(以下、「SFA」という)を効果的に運用し、KPI(プロセス)や、商談管理(管理項目)を明確にすることが問題解決につながります。

例えば、セールスフォース・ドットコム社(以下、「セールスフォース社」という)は営業プロセスを下記のように因数分解し、営業指標(KPIや管理項目)を設定しています(図3参照)。

図3:セールスフォース社における営業プロセスのモデル

図3:セールスフォース社における営業プロセスのモデル

出典:先進企業3社の取り組みで紐解く「組織で勝つ」営業マネジメント術

最近のトレンドでは、「営業」プロセスに、パイプラインの創出をミッションとした「セールスマーケティング」や初回訪問や訪問時の効率を上げるための「インサイドセールス」など様々な機能が盛り込まれるようになってきています。本コラムでは、顧客と対面し、接客や説明などを行う現場での「営業」を想定し、記述を進めていきます。

営業が所轄となる「案件管理・課題解決」フェーズでは「案件数」と「受注率」をトラッキングしていくことが、営業幹部のマネジメントとなります。自社の受注率がわかるようになれば、逆算して、どの時点にどの位の案件数があれば予算を達成できるのかわかりますし、逆に受注率をあげるにはどうしたらよいのかを分析し、アクションを起こしていくことが可能になります。

「案件数」と「受注率」でマネジメントを行うためには、営業部内でSFAを用いて案件を管理することが鍵となります。セールスフォース社では、案件を8つのフェーズで管理しています。多くの企業は、自社の都合に合わせてフェーズ管理を行っていることが多いかもしれませんが、お客様の意思決定プロセスに沿ってフェーズ管理を行うと、より正確に案件のフェーズがわかり、管理しやすくなります。また、同社では、営業成績優秀者が各フェーズでヒアリングしている項目をまとめ、営業がフェーズの進むごとにお客様からヒアリング項目を10項目設定しています(図4参照)。つまり、いつまでに何をすれば効率的な商談を行えるのかというノウハウの共有にもなっています。

図4:セールスフォース社における案件フェースおよびヒアリング項目

図4:セールスフォース社における案件フェースおよびヒアリング項目

出典:新規開拓営業で成果を出す。SFA活用術とは?

セールスフォース社の営業は規定された8つの案件フェーズとヒアリング項目に基づいて、どの顧客をいつ訪問したかという従来型の「日報」ではなく、SFAにフェーズごとに規定されているヒアリング項目を埋めます。営業マネージャーはSFAで、フェーズとヒアリング項目の埋まり状況を確認します。具体的には、(1)フェーズは進んでいるが前のフェーズで確認すべきヒアリング項目が空欄になっていないか、(2)フェーズは進んでいないが、先のフェーズで確認すべきヒアリング項目が既に埋まっていないかを確認します。(1)の場合には、営業マネージャーは当該案件の受注確度は低いので、より優先順位の高い案件に営業リソースを振り向けるという判断が行えます。(2)の場合には、当該案件を予定日よりも早くクローズできるかもしれないと判断し、営業担当者を受注確度の低い案件の代わりに(2)の案件に注力してもらうという判断が行えます。営業マネージャーが部署全体の案件を管理していくことにより、一人の営業担当が複数の優先度の高い案件を抱えている場合には、バックアップ体制を整えることができ、部署内の効率化を図ることもできます。

SFAを活用しながら案件管理を行えば、営業内の営業プロセスは整備され、営業が共有すべき情報も定義されます。マネジメントは注力すべき案件(客先)や優先順位の低い案件の判断もできるようになりますし、案件の受注確度を基に、今月の受注見込み金額をより正確に把握できます。また、部署内のヒアリング項目の記入状況を高めていけば、顧客と詰めておく必要がある項目の対応漏れを防止でき、受注率の改善にもつながります。

では、SFAを導入すれば、前述の「(4)営業担当者の能力を強化して解決する課題」はどの程度解決されるのでしょうか?ソフトブレーン社のアンケート調査では、ビジネスマンの抱える営業課題を、CRM/SFA未導入企業(98社)とCRM/SFA導入企業(102社)に分けて、ビジネスパーソンの営業課題を集計しています(図5参照)。

図5:CRM/SFA未導入企業と導入企業の営業課題

図5:CRM/SFA未導入企業と導入企業の営業課題

1 出典:ソフトブレーン株式会社の2017年6月20日付けプレスリリース

1 ソフトブレ―ン株式会社が2016年4月から2017年3月にかけて実施した営業課題解決セミナーで、381社に対して実施した「営業課題に関するアンケート」結果である。集計する際に、既にCRM/SFAを導入している企業に所属している方(n=102)とCRM/SFA未導入企業に所属している方(n=98)に分けて、営業課題を集計した。

導入企業と未導入企業の営業課題を比較すると、導入企業は未導入企業よりも「営業幹部のマネジメント力向上」、「営業担当者育成の仕組みづくり」と「営業担当者個人のスキル向上」を課題だと認識していることがわかります。

「営業幹部のマネジメント力向上」については、セールスフォース社の事例のように、SFAを正しく導入することは、KPIや管理すべき項目を統合的に確立することができ、営業幹部のマネジメントの標準化や高度化を促進していくことが可能だと言えます。 一方で、「営業担当者育成の仕組みづくり」と「営業担当者個人のスキル向上」はSFAで営業プロセスを統一化したとしても、解決できていない課題だと言えます。

それでは、SFAの導入ではなかなか解決できない課題である営業担当者の育成やスキル開発に目を向けてみましょう。過去から現在まで多く用いられる方法として、営業同行によるOJTがあります。しかし、OJTは指導者によってトレーニング内容の質は異なり、必ずしも営業成績優秀者のベストプラクティクスが共有される方法とは言えません。また、OJT期間という限られた時間では全ての営業ノウハウを共有できませんし、むしろ属人的な営業ノウハウの移管や継承がされていくことも少なくありません。

トップセールスが営業現場でどのようなコンテンツを用いて提案活動を行い、結果として何が売れたのか、どの販促資料がお客様に響いたのかという点が数値化され、営業に共有できる方法はないでしょうか。トップセールスの営業方法が、SFAやCRMの案件と紐づけて、実際に案件を受注できたか否か、商談開始から受注までの期間(セールスサイクル)を早められたか否かといった事項を分析すれば、どのコンテンツがより有効だったのかを計測し、高パフォーマンスの営業の行動を数値的に明示できます。例えば、セールス・イネーブルメントツールを導入し、SFAやCRMにの情報と連携させながら、営業現場におけるコンテンツの利用方法を数値化することができます。つまり、これまで、可視化することが難しかった営業現場での商談などの活動のベストプラクティスを鮮度高く、短期間に社内で共有することができるようになります。 SFAでKPI(プロセス)や案件管理をしていくだけでは達成しえなかった、個々の営業担当者の能力開発という永遠の課題を、Handbookなどのセールス・イネーブルメントツールをご利用いただくことで成しえるようになります。

では、具体的にHandbookのようなセールス・イネーブルメントツールはどのように導入していくのが効果的なのでしょうか。
次回は、ツール導入・活用のポイントについてご紹介します。

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営業の業務効率化を実現するSalesTech。その中で、営業現場の生産性を改善し、営業スキルを平準化するセールス・イネーブルメントに注目が集まっています。

セールス・イネーブルメント・ツールとして「Handbook」を活用し、営業現場の改善に取り組んだ事例から、成功につながる活用ポイントをご紹介します。

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