ペーパーレス会議を成功させるコツとは?~導入と運営のポイント~

2014/08/26

会議には資料がつきものですが、資料の作成や更新に多大な時間と労力が割かれる場合がほとんどです。資料の量も、大企業の役員会議ともなると、厚さが何センチにもなるケースがあります。そこまででなくとも、どこの会社でも会議前の準備や、終了後の資料の整理や保管に頭を悩ませていることでしょう。

それらの課題の解決策として、最近は紙を使わないペーパーレス会議を導入する企業も増えてきました。単に紙と場所の節約になるというだけではなく、事前準備や整理・保管などの時間削減などいろいろな利点があります。

今回は、ペーパーレス会議をうまく利用するための導入と運営のコツをご紹介します。

How to start successful paperless meetings

まずはペーパーレス会議のコスト面の利点について周知させる

ペーパーレス会議をスムーズに導入するためには、ペーパーレス会議がいかにコスト削減につながるか、導入前に周知させる事が必要です。単なる紙代、プリント代の節約にとどまらず、会議後の資料の保管場所に悩むこともなくなり、資料作成や更新の時間もぐっと短縮できます。また、会議後の議事録の共有もたやすく、各人が必要箇所を探す際の手間と時間もかかりません。

実際に、以下のような事例があります。

日本食研ホールディングス株式会社では、経営会議資料をPDF配信することにより、1回あたりの会議において、700枚以上の紙の節約と、議事録配信・印刷などに要していた時間が3時間以上短縮されました。

日本食研ホールディングス様『経営会議ペーパーレス化で意思決定の迅速化とセキュリティ強化を実現』

次にペーパーレス会議のセキュリティ面の優位性を知ってもらう

ペーパーレスではセキュリティが保てないのではという疑問があっては、ペーパーレス会議の導入もうまくいきません。実は、紙の資料の事前配布や持ち帰りは、紛失や盗難の危険があります。むしろ、モバイルコンテンツ管理ソフトを導入し、セキュリティをシステム的に確保した上でタブレットにより資料を閲覧できるようにすると、かえって安全性が高くなります。セキュリティについて、ペーパーレス会議の参加者に周知できれば、導入の抵抗感は低くなるでしょう。

先に紹介した日本食研ホールディングスの場合、Handbookをモバイルコンテンツ管理として導入しています。Handbookは、外部転送やデータのダウンロード禁止設定、資料の閲覧の有効期限設定、ユーザー権限の無効化、閲覧履歴の取得など、さまざま情報漏えい対策機能が搭載されており、経営会議など機密事項の多い会議にも最適です。

ペーパーレス会議の「前」と「後」

実際にペーパーレス会議の導入が決まったら、スムーズな運営のために、以下のような点にも配慮が必要です。

当然のことながら、スムーズな会議運営のためには、会議の「前」と「後」も大事です。ペーパーレス会議の開催前に、参加者に対して資料の提出方法、ファイル形式などについて周知させます。

会議資料や議事録用にテンプレートを定めている企業も多いでしょう。細かな点ですが、テンプレートの利用に加えて、議事録や会議資料のタイトルの付け方は、会議後の分類と検索を念頭に統一ルールを作成することも重要です。そうすれば、後に参照したい資料を探し出す際にも手間がかかりません。

また、会議後の資料の閲覧については、参加者メンバー限りの閲覧なのか、そうでないのか、閲覧権限について決定・確認しておき、会議終了後スムーズに資料案内・報告ができるようにしましょう。

タブレットによって実現できる意外な利点

野村證券株式会社国内IT戦略部長の藤井公房氏は、ペーパーレス会議の利点について、紙資料では不可能な高いユーザーエクスペリエンスを指摘しています。

野村證券様『Handbookでペーパーレス会議?資料の締め切りをなくし最新情報で意思決定』

資料が読みやすくなった

紙資料の場合、資料の配布量を減らすために1枚に小さな字で詰め込んで記述しがちであり、文字が読みにくい場合が多々あります。しかし、タブレットであれば読みたいところ枚数の制限も柔軟にできますし、注目箇所を拡大して読むことができます。

参考資料であるグラフ等が見やすい

グラフや図などの参考資料は、数値の確認のためなどある程度の大きさが必要なため、通常は資料の末尾に添付した形をとります。しかし、タブレットならば添付図は小さくしておいても、詳細をチェックしたいときにはすぐ拡大できるので同ページに添付しておいても支障がありません。

また、「iPadもHandbookも操作が直観的なので、誰かが教えることなく皆が使いこなしている」と藤井氏は語っています。

テクノロジーの恩恵を素早く取り入れて、より効果的な会議を

ペーパーレス会議の利点はスペースをセーブし、労力とコストを減らすということだけではありません。「テクノロジーの力によって、自社をもっとよく理解できるようになる可能性がある」とスイスのビジネススクールIMDのディディエ・コシン教授は示唆しています。

例えば、Handbookなら、資料を随時更新できることから、会議中においても最新の情報に基づいて迅速な判断ができるということもその一つです。テクノロジーの進化によって、役員会議、チームミーティングなど企業内のさまざま会議が、参加者や社内の知恵を引き出す「てこ」の役割を果たしていくことになるでしょう。

最後にコシン教授の助言を紹介します。

『紙の会議資料であれば、保管スペースや配布時のボリュームを考慮するが、デジタルではそれらを考慮しなくていいので、資料が不必要に長くなる恐れがある』

資料の添付に際しては個々の必要性をよく吟味して、というのは、ペーパーレスになっても大切であることを忘れないようにしましょう。

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「ペーパレス会議」に取組む企業が増えていますが、iPadなどのタブレットを導入し、紙を使わないペーパーレス会議の仕組みを導入しても、単に資料を共有するだけでは不便な面も多く、さまざまな課題に直面することになり、なかなか思うように運用が進まない企業があるのも現実です。このホワイトペーパーでは、事例などに触れながらペーパーレス会議のメリットを振り返り、実際に運用する際のポイントやその課題を解消するためのソリューションについてわかりやすく紹介します。

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