オフィスのペーパーレス化が実現しない理由
PCやタブレットの普及によってデジタル・データがより身近な存在になる中で、コスト削減方法として注目されているのがペーパーレス化です。
私たちインフォテリアではHandbookを活用したタブレットによるペーパーレス化を推進しており、その点については以下のページをお読みください。
今回のブログ記事では「オフィスから紙をなくす」ことを阻む要因にはどんなことがあるのか考えていきます。
ペーパーレス化の必要性
RISI社の報告によると、2011年の日本国民1人当たり紙・板紙消費量は220kgとベルギー、オーストリア、ドイツ、アメリカ、アラブ首長国連邦に続いて世界トップクラスにランクインしています。
220kgという数字がどのくらいかというと、A4コピー紙を積み上げた高さが5m位のイメージです。
紙の原料はパルブ。つまり「木」から作られています。1人当たりの年間消費量220kgを原料の木に置き換えてみると、新芽から約20~30年育った木を、年間約4本伐採している計算になります。
地球温暖化が進む中、ペーパーレス化は、自社のコスト削減だけでなく、エコロジーという観点からも実現させなければいけない課題です。
ペーパーレス化が実現しない理由
オフィスで使う紙といえば、コピー用紙、FAX用紙、帳票、ノート、メモ用紙などがあります。机の上は、取引先との打ち合わせや会議で使う資料等の書類で山積みになってしまうことも多いでしょう。
ペーパーレス化を阻む理由として、以下のような理由が考えられます。
- 紙なら手書きですぐにメモを書き込める。
- 経営陣がペーパーレスより紙の使用を好む。
- 取引先とのやり取りに注文用紙などが必要。
- 稟議書などの書類に印鑑をもらう必要がある。また、そのような書類を紙で保存する義務がある。
- 会社の体質が古く社内のIT化が遅れていて、ファイリングシステムが「紙の書類のまま」である。
- デスクの引き出しや書庫など、書類保管用の収納場所がたくさんある。
本当にこういった問題点は、解決できないものなのでしょうか?
多くは、「紙はなくせない」といった固定概念にとらわれているのかもしれません。
タブレットとHandbookを利用することで、資料に手書きでメモを取れるなどの利点もあり、以下のお客様を含む多くの企業の方がペーパーレス化を実現しています。
【導入事例】
- 導入事例:日本食研HD、経営会議ペーパーレス化で意思決定の迅速化とセキュリティ強化を実現
- 導入事例:ネッツトヨタ富山 タブレットで店舗のコミュニケーションを活性化
- 導入事例:SBIトレードウィンテック ペーパーレス会議で全社印刷コスト4割削減の成果
他にも、電子印鑑システム、電子稟議システム、電子決済といったシステムを導入することで、紙の存在価値や必要性を下げることができます。
そういった方法を検討してみるのも1つの案として考えられるでしょう。
ペーパーレス化を実現するために
ペーパーレスを実現するために大事なことは、社員に文書の私物化を許さないことです。
「企業秘密の保護徹底」「個人情報の漏洩防止」といった観点からも、企業の情報管理に対する法的・社会的要求が強まり、企業としてもセキュリティ・ポリシーの策定などの対応が求められています。
組織として保有している文書はすべて組織の情報資産であり、社員が文書を私物化しないよう文書管理のルールの制定と運用が必要です。文書管理のルールには以下の点が挙げられます。
- 組織として保有すべき文書を確定する
- 保管する場所を決め、全員で共有する
- ファイルごと保有期間を定め、期間が来たら確実に廃棄する
しかし、あまりに急激な環境の変化は、結果的に社員の意欲を削ぎ、仕事の能率を下げる可能性があるでしょう。
その場合、例えば、B4やA3といった大きなサイズが必要な書類や図表など、プリントアウトした文書として共有したほうが効率的なものは現状どおりといった、業務内容を十分に考慮した変革が求められます。
さまざまな工夫を凝らし、無理のないペーパーレス化が実現すれば、オフィスワークは効率化されます。
紙の書類を用意するなどの作業時間の短縮を始め、ゴミの削減もできるなど、いろいろな無駄を減らすことができるからです。また、書類保管庫や棚などを撤去することで、ゆとりのあるオフィスへと生まれ変わるでしょう。
まとめ
企業にとってペーパーレス化は、大きな課題です。それが実現できれば経費削減など大きな効果が得られます。
そして環境面からも、無駄なものを作らない、捨てない、捨てさせないといったことが、森林資源の保護、地球温暖化対策への一歩となります。
ペーパーレス化についての詳細は無料ノウハウ集「ペーパーレス会議を導入する際の3つの課題とその対策」やペーパーレス会議に関するご説明をご覧ください。
効果的なタブレット活用方法をご紹介
ペーパーレス成功事例
- エイチ・アイ・エス、年間10万枚の会議資料を削減。ペーパーレス化で情報伝達を加速
- 茨城県大子町、介護審査会の準備を効率化、認定業務の迅速化を実現
- 津山商工会議所、資料印刷・差替え作業を撤廃!担当者の生産性を向上
- ホテルグランヴィア岡山、ペーパーレスの推進で、紙の資料も残業も「ゼロ」を実現
- マルイ、会議資料の質の向上で、議論・コミュニケーションが活性化
- 大阪国際会議場、会議専用システムからのリプレースで、会議運営を効率化
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「ペーパレス会議」に取組む企業が増えていますが、iPadなどのタブレットを導入し、紙を使わないペーパーレス会議の仕組みを導入しても、単に資料を共有するだけでは不便な面も多く、さまざまな課題に直面することになり、なかなか思うように運用が進まない企業があるのも現実です。このホワイトペーパーでは、事例などに触れながらペーパーレス会議のメリットを振り返り、実際に運用する際のポイントやその課題を解消するためのソリューションについてわかりやすく紹介します。
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